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部下が会社を辞めたいと切り出してきたら…⁉️

部下が退職したいと切り出してきたら…⁉︎

社員が退職するというのは、どの会社にもどの業界にも当然あることです。当然普通のことなのですが、これまで一生懸命に育ててきた経緯、そして新しく人材を集める苦労を考えると、危機感や怒り、落胆など、複雑な想いをしてしまうものです。

 

私が知る何人かの経営者に聞いたところ、

  • いつもはかかってこないような時間に、携帯電話が鳴って、
  • 「ん、なんか嫌な予感」って出てみると、
  • 「大事な相談があります」って始まることが多いようです。

そして社長と本人、もしくは管理職と本人の話し合いです。

 

上司側(会社側)の人は、「何で?」という言葉から始まることが多いようです。

 

そして、 

「何か、嫌なことがあった?」

「何か、不満があるの?」

「何か、困ったことがあるなら言って」

なんて続くようです。

 

部下を問い詰めても意味がない…⁉︎

私は、こういう時にまずすべきことは、「何で?」という質問ではない、と思うのです。そもそも退職するというのは、退職する人としても、苦渋の決断でしょうし、言いだすまでに悩んだと思います。そして怒られるのを覚悟して切り出します。(一般企業では怒られることはないですが…)「何で?」と言っている本人(上司)はそういうつもりはないでしょうが、この言葉にはある種の叱責の意味が潜んでいます。

 

警察が「何でこんなことしたんだ?」の”何で?”は、行動(犯罪行為)自体が非合理であり、その理由を述べよ、ということです。学校の先生が、「何でこんなことしちゃったの?」と聞くのは、諭している要素もありますが、基本的には、”してはいけないことをした”ことに対する叱責の意味を含んでいます。先生が叱責を意識するともしないともに関わらず…

 

その証拠に、辞める人間は、辞める理由を準備して話し合いに挑みます。相手(上司)が、会社が、納得してくれそうな理由を…

 

また、一見この「何で?」は、相手のことを心配しているように見えますが、その理由を聞き出すというのは、結局、会社のためなのです。辞めたいと言っている人間のためではない。先の事例の”嫌な予感”を見ればわかるように、退職するケースにおいては、多くの場合、その予兆があったり、管理者側にも思い当たる節があるのです。つまり退職希望者に向けての言葉ではないのです…

 

辞めたい部下に上司ができることとは…⁉︎ 

こう考えてみると、やはり”辞めたい”という決断を下した人間に対して、まずかけるべき言葉は、「何で?」ではなく、私はこう考えます。

 

「この先、俺には何ができる?」

 

辞めたあとのこと、もしくは、「辞めたい」というのは気持ちで、状況の改善希望であることもあります。その意志を表明してくれた相手に、私は君に何ができるのか。そして、私は君の横にいて並んでいる、という意識を持ってもらうこと。これが大事なんだと思うわけです…

 

上司たちは、人生の先輩として、退職希望者にしてあげられるのは、その人の先の人生をなんとか支援してあげること。辞める理由を追及することではないと思うのです。まずは、その人がどんな設計を立ててきたのか、どんな希望を持っているのか、を聞いてみて、そのあとに、辞めたい理由を聞き出す。

 

そして、その2つに整合性があるのか一緒に考える。辞めたい理由によっては、その会社を辞めても、他の会社でも、やりたいことが実現しない可能性もあります。であれば、今の会社でやりたいことを実現する方向に双方努力する。

 

「辞める」って言いだした部下を引き止めたいなら、

  • 対峙するのではなく、
  • その人の側に立って、
  • 自分も同じ目線を向けてみないと、

見えてこない事って多いと思うのです…

 

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<推薦図書>

米国ではリテンションは大きな問題。今や日本でも。 大手でも優秀な社員がどんどん辞めています。この事態に、多くの企業は手付かずです。マネジャーの立場で、できることから始めるという内容で書かれています。事例や経験談も多く、参考になります。

書籍名:優秀な部下が辞表を持ってきた時―頼りにしていた部下が「辞める」と言った時の対応心得 
著者名:豊田 雅司