そんな議事録なら要らない…
今日は議論の流れを読み取る「思考力」と「語彙」の話を…。コンサル先に議事録を丁寧に取っている会社があります…
毎回会議後、議事録チェックを依頼されるのですが…
- 誤変換が多い
一般的には「誤字」ですが、変換ミスがあまりに多い。表面的に見えるこの事象を深く考えると…こんな原因が浮き彫りになります。議論の流れが読めずに、どの漢字に変換していいかがわからないのだと…議論の流れが読めれば、変換自体は間違えないはずなのだ。 - 語彙が貧弱
仮に議論の流れが読めても、漢字を知らないので変換ソフトの変換チョイスを誤る。概ねこんなところでしょう…議論の流れを読み取る思考力は、字面を追っていても身に付かない。文章と同じで、文脈という「脈」を読み取らないといけないのだ。何を言っているのかではなく、何を話しているのかで読み取る訓練をしないと議論の流れは一向につかめない。
記憶と理解の話に近いのですが、言葉尻を記録するのではなく、話の流れを理解することを従業員には訓練させた方がいい…。そうするのであれば、議事録は一つの訓練になると思います。わざわざICレコーダーで録音し、それをそのまま議事録に書き起こす会社も無駄です。議論の流れを理解し、文脈を理解し、簡潔にまとめないのであれば、ICレコーダーのデータをそのまま保管しておいた方がいい…。何かあった時に聴き直せばいいのだから…言った言わないの話も然りです。すれ違いの根本は言葉ではなく理解なので、表層的な言葉の記録ではなく、その裏付けを意識した方がいい…
あとは語彙の乏しさです。ビジネス会話や、読み物等でものを言うこの語彙力は一朝一夕には身につかないのが難点です。思考力醸成と同時に、ビジネス会話を増やして語彙力をつけましょう。上司・先輩がしきりに新聞を読めというのは、知識もそうだが、語彙力を高める為だと思った方がいい。語彙力は毎日の積み重ねなのである…
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ビジネス文書において大切なのは、「分かりやすく」「誤解を生まず」「情報を正確に伝える」ことだ。議事録は業務を覚えるため新人の仕事とされることが多い。勤務先によっては、報告書を毎日あるいは毎月書くこともある。いずれも、ビジネス文書の基本中の基本だ。
書籍名:メールには「心配り」議事録には「結論」報告書には「未来」 新社会人のためのビジネス文書の書き方
著者名:椥辻 夕子